あまみやのゲームプランナーブログ

あまみやのゲームプランナーブログ

ゲーム業界に興味がある方、ゲームプランナーを目指している方向けのブログです!

ゲームプランナーが使うツールって、何があるの?

こんにちは、あまみやです。

前々回の記事にて、「レベルデザインってよく聞くけど、結局どういうこと?」という内容を述べさせていただいた所、みなさまから大きな反響がありました。そこで今回も引き続き、プランナーに大切な知識の解説ということで、ゲームプランナーが現場で使うツールの一部を紹介していきたいと思います。

いつも記事を読んでくださっているみなさま、ご意見やご感想、ありがとうございます!

企画制作ツール

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プランナーは、自分の頭の中にしかないイメージを、企画書やプレゼン資料などを用いて、他のメンバーに伝える必要があります。そのため、脳内のイメージを図やイラストとして表現するため、企画制作のツールが必要になります。

PhotoshopIllustratorなどを用いて、任意のイメージ画像を作成したり、PowerPointを用いて企画のプレゼンテーションを行います。

ゲームデザインツール

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ゲームデザインツールとは、ゲームデータの調整やキャラクターの配置など、ゲームの設計に用いるツールです。

ソーシャルゲームのイベントデータ管理やキャラクターの経験値管理など、ゲームデータの調整や管理には、ExcelSQLなどが用いられています。

また、ゲームのフィールド制作や、キャラクターの動作設定を行うために、ゲームエンジンスクリプト言語ゲームデザインツールとして使用されています。

会社によっては、CI/CDツールと呼ばれる開発プロセスの自動化ツールも、ゲームプランナーが取り扱うことがあります。

情報管理ツール

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社内でのコミュニケーションや制作進行の管理のために、様々な情報管理のツールが用いられています。会社の規模にもよりますが、独自の情報管理ツールを内製して使用している会社さんもあります。

最も有名なチャットツールの1つに、Slackがあります。Slackはビジネスに特化したチャットツールで、チームやプロジェクトごとにやり取りを行うことができます。

また、GitHubやGitLabなど、バージョン管理ツールも情報管理のために用いられています。主にプログラマが使用することが多いですが、タスク管理やプロジェクト進行の把握のため、プランナーも取り扱うことがあります。

まとめ

今回は、ゲームプランナーが用いるツールに解説していきました。

ゲーム業界はIT系の業界ということもあり、プランナーでも様々なツールを取り扱う必要があります。ExcelPowerPoint、WordなどOffice系のツールや、PhotoshopIllustrator、PremiereなどのAdobe系のツールは、どの仕事に就くにしても学んでおいて損はないと思います!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ゲーム業界に携わる職種、すべて紹介します!

こんにちは、あまみやです。

今回は、ゲーム業界に携わっているすべての職種について紹介していこうと思います。プログラマーやプランナーなど認知度の高い職種から、縁の下からゲーム制作を支えている様々な職種まで、自分の知っている限りの職種を紹介していこうと思います。

この記事では、各職種の簡単な仕事内容についてのみ説明させていただきます。それぞれの職種についての詳しい説明は、また別の記事で解説していこうと思います。

プログラマー

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プログラマーはその名の通り、C++Javaなどのプログラミング言語を用いてプログラムを書く職種です。アイデアや音楽、キャラクターやイラストなどを統合して、デジタル世界にゲームを作りあげます。

ゲームプログラマー

プレイヤーの挙動やギミックの実装など、ゲームプレイ全般のプログラムを担当する職種です。

グラフィックスプログラマー

陰影処理や流体表現、草木や風の動きの実装など、ゲームエンジンに関わるプログラムを担当する職種です。

ツールプログラマー

ゲームエンジンを拡張するツールを作成したり、MayaやPhotoshopプラグイン制作などを担当する職種です。

AIプログラマー

NPCや敵の意思決定を司る、AIプログラムを担当する職種です。

サーバープログラマー

オンライン通信機能の実装やチート対策など、ネットワークを介したプログラムを担当する職種です。

Webプログラマー

会社のホームページ作成やセール情報の掲載など、フロントエンドと呼ばれるプログラムを担当する職種です。

組み込みエンジニア

ゲームハード自体を設計・開発したり、OS(ゲームハードを操作するプログラム)やSDK(ゲームソフトを手軽に開発できるキット)の開発などを担当する職種です。

R&Dエンジニア

Research & Development(研究開発)エンジニアの略称で、新しい技術の開発や調査を担当する職種です。

テクニカルディレクター

上記のプログラマーを纏め、仕事の割り振りやプロジェクトに最適な技術の提案などを担当する職種です。

アーティスト

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アーティストは、ゲーム内におけるグラフィック全般の制作を担当する職種です。2Dのイラストから3Dのモデルまで、ゲーム内で目にするグラフィックのほとんどはアーティストの手で作られています。

コンセプトアーティスト

企画段階にあるゲームのイメージや雰囲気を、ビジュアルコンセプトとして表現する職種です。

キャラクターアーティスト

キャラクターイラストの考案や、キャラクターのモデル作成など、キャラクターデザインを担当する職種です。

マップアーティスト

ゲーム背景のイラストを制作したり、フィールドやステージのデザインを担当する職種です。

テクスチャアーティスト

3Dモデルの表面に貼り付ける、テクスチャの制作を担当する職種です。

エフェクトアーティスト

HoudiniやPhotoshopなどを用いて、ゲームのエフェクトやVFXを制作する職種です。

UI/UXアーティスト

ゲームのメニュー画面やアイコン、ボタンのデザインなどを担当する職種です。

モーションアーティスト

キャラクターの表情や動きを作成したり、イベントシーンのカメラ回しなどを担当する職種です。

テクニカルアーティスト

プログラマーと協力してアーティストに最適なツールを開発したり、開発したツールの説明書制作などを担当する職種です。

アートディレクター(リードアーティスト)

上記のアーティストを纏め、仕事の割り振りやアートの方向性の確認、アーティスト全体の統括などを担当する職種です。

プランナー(ゲームデザイナー)

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プランナーは、ゲームの企画から完成まで、幅広い業務に携わる職種です。プログラマー向けの仕様書の作成や、制作スケジュールの調整など、多種多様な仕事がプランナーの担当業務です。

レベルデザイナー

フィールドの制作や敵キャラの配置など、レベル(ステージ)のデザインを担当する職種です。

ゲームシステムデザイナー

ゲームの根幹を成す、遊びやシステムの構想を担当する職種です。

スクリプター

簡単なプログラミング言語やツールを用いて、ゲーム内へのデータ入力やキャラクターの動作設定などを担当する職種です。

バトルデザイナー

キャラクターのステータス調整や、戦闘システムの設計などを担当する職種です。

サウンドクリエイター

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サウンドクリエイターは、ゲーム内で使用される音の制作や編集などを担当する職種です。ゲーム内で使われるBGMや効果音の一部は、外部のサウンドクリエイターに依頼することもあります。

作曲家

楽曲の制作やオーケストラの指揮、DAW(コンピューター上での楽曲編集)などを担当する職種です。

サウンドデザイナー

ゲーム内BGMの調整や効果音の制作、キャラクターのアクションへの音付けなどを担当する職種です。

シナリオライター

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シナリオライターは、企画書を基にゲームのストーリーを考案する職種です。ストーリー展開やキャラクターのセリフ、サブストーリーの執筆まで、幅広いシナリオ制作に携わります。

ディレクター

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ディレクターは、ゲーム開発全体の統括を担う重要な職種です。企画から完成までの一連のスケジュール管理や、各職種のマネージャー層との打ち合わせなどを担当します。

プロジェクトマネージャー

ディレクターの補佐として、各プロジェクトのスケジュール策定や進行管理などを担当する職種です。

プロデューサー

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プロデューサーは、ゲーム制作に着手するための、版権元への交渉や予算調達などを行う職種です。売れるゲームを企画し、人気が出るような施策を考える事が、プロデューサーの重要な仕事内容です。

プロダクトマネージャー

制作するゲームの戦略立てや、売れているゲームの分析などを担当する職種です。

クリエイティブマネージャー

ゲームコンセプトの調整や親会社へのプレゼン、完成したゲームのチェックなどを担当する職種です。

QA

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QAとはQuality Assuranceの略称で、ゲームの品質管理を担当する職種です。バグの調査や報告、テスト結果に基づいたシステム改善の提案などを行います。

テスター

ゲームをプレイしてバグを調査し、発見したバグをQAマネージャーに報告する職種です。

QAマネージャー

テスターを纏め、バグ情報の管理や開発チームへの報告などを担当する職種です。

その他

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直接ゲーム制作に携わる職種以外にも、様々な職種がゲーム業界に関わっています。クリエイターを支えるこれらの人たちのおかげで、円滑なゲーム制作が行われています。

ブランドマネージャー

ゲーム操作マニュアルの作成や、ゲームパッケージの素材制作などを担当する職種です。

弁護士

自社のゲームコンテンツが違法に使用されていないか調査し、交渉や訴訟によってコンテンツの保護を担当する職種です。

税理士

法人税や事業税の計算、申告書の作成や税務署への納付などを担当する職種です。

人事

新卒採用やキャリア採用の面接に加えて、社員の部署移動業務などを担当する職種です。

広報

メディア対応やプレスリリースの作成、広報戦略の策定と実行などを担当する職種です。

IR担当

Investor Relationsの略称で、アナリストや投資家向けの広報や問い合わせなどを担当する職種です。

カスタマーサポート

お問い合わせ窓口の運営や、クレームへの応対などを担当する職種です。

ライセンサー

自社のブランドがゲーム内で適切に使われているかの確認を行う職種です。

データアナリスト

ゲーム運営で得られたデータの解析や売上変化の調査、改善案の提案などを担当する職種です。

翻訳家

ゲームシナリオやUI、広報文章などの翻訳を担当する職種です。

まとめ

今回は、ゲーム業界に携わる職種一覧について、解説していきました。

本や企業HPの情報を集め、可能な限り多くの職種を纏めてみました。ゲーム会社さんによっては、同じ業務内容でも異なる職種名で紹介されていることもあるので、就活の際には職種と業務内容の確認をおススメします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

レベルデザインってよく聞くけど、結局どういうこと?

こんにちは、あまみやです。

2021年も始まりを迎え、本格的な就活時期が着々と近づいてきていますね。特にゲーム業界やIT業界は、選考開始がはやいことで有名です。そのため、ゲームプランナーを目指している学生さんから、様々な相談を受けることが増えてきています。

学生さんとお話しする中で、レベルデザインについて質問される機会が多々ありました。そこで今回は、簡単なようで間違って捉えられやすい用語、「レベルデザイン」について解説していこうと思います。


補足ですが、ゲームプランナーを目指している学生さん向けの相談窓口を開設しております。僕自身、一般大学から未経験でプランナー職を志望したので、学部専攻問わず様々な相談に乗れると思います。お問い合わせは以下のページまたはTwitterのDMから、お気軽にご相談ください!
docs.google.com

レベルデザインとは

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自分が初めて「レベルデザイン」というワードを聞いた時、「キャラクターのレベルや経験値を調整するもの」だと思っていました。確かに、単語だけ見ると「レベルのデザイン」なので、何も間違っていなさそうに思えます。しかし、経験値を調整する作業は、レベルデザインに含まれない事が多いです。

レベルデザインとはステージ設計のこと

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この先の文章を読まれる前に、一つ理解しておいていただきたいのですが、「レベルデザイン」の解釈は人によって分かれる事があります。これから記述する内容は、あくまで僕個人の解釈であることをご理解ください。


僕にとってレベルデザインとは、「ゲームのマップやフィールド、ステージを調整すること」だと捉えています。

例えば、

  • 敵の出現量や出現場所を調整する
  • 宝箱やアイテム、NPCの配置を調整する
  • フィールドの地形や、ステージのギミックを調整する

などが挙げられます。


最も有名なレベルデザインの例として、スーパーマリオブラザーズの1-1があります。以下の考察サイトを見ていただくと、ブロックの配置やクリボーの出現位置など、ステージの構成が事細かく調整されていることが分かると思います。
damedamepg3q.web.fc2.com

このように、常にプレイヤーが楽しめる・ワクワクできるステージを設計することが、レベルデザインと呼ばれています。

まとめ

今回は、レベルデザインという用語の意味について解説していきました。

この記事を書くにあたり、レベルデザインについてたくさん調べた結果、自分自身もこの用語を誤用していたことに気づくことができました。自身も未熟な一ゲームプランナーとして、もっと精進していこうと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ゲームを作るのっていくらかかるの?【ソーシャルゲーム編】

こんにちは、あまみやです。

今回は前回から引き続き、ゲームを作るのにどの程度お金がかかっているのかについて、考えてみようと思います!前回の記事をまだ見ていない方は、こちらからぜひご覧ください!それでは早速本題にいきましょう!

ソーシャルゲームの制作費

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今回はこちらのソーシャルゲームドラゴンクエストタクト」(以下、ドラクエタクト)を例に、開発費を概算してみようと思います。数あるソーシャルゲームの中からドラクエタクトを選んだ経緯には、以下の3点の理由があります。

  1. 最近リリースされた大作ソーシャルゲームである(リリース日:2020年7月16日)
  2. 一般的なソーシャルゲームの形式を取っている(基本無料、ガチャあり、スタミナ制)
  3. 決算資料から開発費を概算しやすいソーシャルゲームである


まず、ソーシャルゲームの開発費は、年を追うごとに増加の一歩を辿っています。そのため、数年前にリリースされた大作ソーシャルゲームパズドラやモンストなど)は、現在の大作ソーシャルゲームと比べて、比較的安価に作られている傾向があります。

また、近年はポケモンGOや原神、荒野行動などガチャをメインとしないソーシャルゲームが存在します。これらのソーシャルゲームは、一般的なソーシャルゲームと収益の上げ方が異なるので、今回は一般的なソーシャルゲームの形式を取っているドラクエタクトを選ばせていただきました。


さて、このドラクエタクトですが、制作費としていくらかかっているのでしょうか?


ドラクエタクトの制作費は27億円程だと推測します。


なぜ27億円だと推測したのか、そしてその内訳はどうなっているのか、ドラクエタクトを開発したAimingさんの決算資料と共に見ていきましょう!

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【参考資料】
 2020年12月期 第3四半期 Aiming 決算説明資料
 2020年12月期 第3四半期 Aiming 決算短信
 2020年12月期 第2四半期 Aiming 決算短信

人件費

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まず、ゲームを作るためには人が必要です。現在Aimingには409名の従業員が在籍していると記載されています。彼らはいつからドラクエタクトの制作に携わっていたのでしょうか?

ドラクエタクトは2020年2月に発表されているため、開発はそれ以前から始まっていたと考えられます。大規模ソーシャルゲームの開発は2~3年かかることもあるのですが、今回は制作費の計算がしやすいように、2020年1月1日からドラクエタクトの制作を始めたと仮定をして、話を進めていきましょう。


ソーシャルゲームでは、ゲームをリリースした後も多くの人手が必要になります。新規キャラクターの追加や期間限定のイベント発信、定期的なメンテナンスなど、ユーザーをゲームに惹きつけるための施作を継続的に行なう必要があります。

そのため、すでにリリースしているゲームの調整と、ドラクエタクトの制作、この両方に人手を割り当てる必要があります。そこで、Aimingと外注先社員の半数がドラクエタクトの制作に従事していたと仮定すると、

  • 1Qの人件費 =(2.48億円 × 0.5)+(1.37億円 × 0.5)+(2.37億円 × 0.5)= 3.11億円
  • 2Qの人件費 =(2.35億円 × 0.5)+(2.00億円 × 0.5)+(1.98億円 × 0.5)= 3.165億円
  • 3Qの人件費 =(2.26億円 × 0.5)+(1.68億円 × 0.5)+(1.91億円 × 0.5)= 2.925億円


人件費 = 3.11億円 + 3.165億円 + 2.925億円 = 9.2億円

と推測できます。

サーバー費

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また、ソーシャルゲームで特筆すべき経費の一つに、サーバー費が存在します。

現在リリースされているソーシャルゲームの多くは、ネット通信を用いてゲームを遊ぶシステムになっています。新しいイベントに参加したり、ガチャを引いたり、オンラインで友達と遊んだりする機能は、サーバーなくして成り立ちません。


しかし、ゲームがリリースされるまでは、誰もドラクエタクトのサーバーにアクセスできないので、サーバー費は制作費としてではなく、運用費として捉えられることが多いです。

今回は、ドラクエタクトの制作費を試算しているので、サーバー費は含まずに話を進めていきます。

広告費

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ソーシャルゲームにおいて広告は、最も売上を左右するといっても過言ではない力を持っています。なぜなら、多くの人にゲームを知ってもらえれば、多くの人にゲームを遊んでもらうことができ、そこから多くの課金につながっていくからです。そのため、TVCMやYoutubeCM、ウェブ広告や街頭看板など至る所に広告費が使われています。

ドラクエタクトは2020年の2月から広告を始めており、リリース直前の7月頃には非常に多くの宣伝を行っていました。そのため、1Qと2Qでは広告費全体の50%を、3Qでは広告費全体の80%をドラクエタクトの宣伝に費やしていたと仮定すると、

  • 1Qの広告費 = 0.71億円 × 0.5 = 0.355億円
  • 2Qの広告費 = 1.03億円 × 0.5 = 0.515億円
  • 3Qの人件費 = 2.69億円 × 0.8 = 2.152億円


広告費 = 0.355億円 + 0.515億円 + 2.152億円3.02億円

程度ではないでしょうか。

もちろん、ドラクエタクトの広告は、ゲームをリリースした後も継続して行われていきますし、パブリッシャー(版権元)のスクウェア・エニックスさんも、別途広告費をかけて宣伝を行っていると思います。そのため、実際には見積もり額以上の広告費が使われていると考えられます。

ロイヤリティ

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ロイヤリティとは、特定の商標を使用するために、その商標や著作権を持つ会社に支払う使用料のことです。

ドラクエタクトの場合、ドラゴンクエストという商標を持っているスクウェア・エニックスが、Aimingに商標を使用する権利を貸し出しています。Aimingドラゴンクエストという商標を使わせてもらっている対価として、ロイヤリティスクウェア・エニックス15億円支払っています。



以上がドラクエタクトにおける主な制作費の項目となります。
まとめると、

制作費 = 人件費 + 広告費 + ロイヤリティ = 9.2億円 + 3.02億円 + 15億円27.2億円

程度であると推測できました。

ソーシャルゲームの売上

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では、この27億円もの制作費は、基本無料の商業システムで回収できるものなのでしょうか?ドラクエタクトのリリースによって、どれほどAimingの売上が変化したか、以下の表を参照しながら考えていこうと思います。


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こちらの表は損益計算書と呼ばれるもので、ドラクエタクトリリース前(2Q)の売上と、ドラクエタクトリリース後(3Q)の売上が記されています。この図をご覧いただくと分かる通り、ドラクエタクトのリリースによって、3Qの売上高が2Qより44.42億円も上がっています


先程、ドラクエタクトの制作費は27億円と推測していました。そして、ドラクエタクトが3Qに寄与した売上高は44億円です。つまり、ドラクエタクトの制作費は、2020年7月~9月までのわずか3ヵ月間で回収されたことになります。ここからさらに新イベントや新キャラの追加などが行われることを考えると、ドラクエタクトは商業的に成功したと言えるのではないでしょうか。

まとめ

今回は、ソーシャルゲームの制作において、どのくらいお金がかかるのかについて考えてみました。

コンシューマーゲームソーシャルゲームでは、制作費の内訳や運用にかかる費用、売上を伸ばす仕組みなど、様々な場所で違いがあります。

「ゲーム好き」から「ゲームプランナー」へレベルアップするために、
「面白いゲーム」だけでなく「売れるゲーム」についても分析してみるのはいかがでしょうか?

ゲームを作るのっていくらかかるの?【コンシューマーゲーム編】

こんにちは、あまみやです。

最近は年末ということもあり、数多くの大作ゲームが発売されていますね。コンシューマーゲームソーシャルゲームでは、「○○万本突破!」や「○○万DL突破!」といった広告をよく見かけると思います。そこで今回は、コンシューマーゲームで売れている作品を作るのに、どのくらいお金がかかっているのか考えていこうと思います。ソーシャルゲーム編は、次回の記事でお伝えさせていただこうと思います!

コンシューマーゲームソーシャルゲームとは?

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まず、ゲームは主に2つのプラットフォームに分けられます。コンシューマーゲームと、ソーシャルゲームです。

コンシューマーゲームとは、いわゆるニンテンドースイッチPlayStationなどで発売されているゲームソフトの事です。コンシューマーゲームは、ゲームをプレイする前に○○円で買ってもらうというシステムを取っている事が多いです。

ソーシャルゲームとは、AppStoreやGooglePlayなどで販売されているゲームアプリの事です。ソーシャルゲームは、無料でゲームを始められるシステムを取っている事が多いです。スマホがあれば誰でも無料で始められますが、お金を追加で払うことで、良いアイテムや装備をゲットできる可能性が上がります。

コンシューマーゲームの制作費

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コンシューマーゲームで今1番話題の大作と言えばこのゲーム、「Cyberpunk 2077」(以下、サイバーパンク)だと思います!このゲームは、2077年の近未来を舞台にしたオープンワールドRPGです。

サイバーパンクは、ポーランドの制作会社「CD PROJEKT RED」が8年かけて制作した超大作ゲームソフトです。ではこの作品を作るのに、いくらかかっているのでしょうか?


サイバーパンクの制作費は3.14億ドルです。
nintendosmash.com


1ドル100円で計算すると、314億円となります。
この制作費には、広告費やマーケティング費も含まれているそうです。では、この314億円の内訳はどうなっているのか、推測してみようと思います。

人件費

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まず、ゲームを作るためには人が必要です。Wikipediaによると、CD PROJEKT REDの従業員数は600人だそうです。また、Glassdoorという求人サイトによると、彼らの平均年収は約100,000ポーランドズローティーだそうです。これは日本円に換算すると、約280万円となります。ポーランドの物価は日本よりかなり安いらしく、この給料でも普通に生活できているのだと思われます。従業員全員が8年間継続的に制作へ従事していたとすると、

人件費 = 600 × 2,800,000 × 8 = 134億円

となります。ただ、CD PROJEKT REDは5年前まで、「Witcher 3」という別作品の制作に注力していました。そのため、サイバーパンクの制作にかかった従業員数と制作期間は、134億円より少ないと推測されます。

人件費以外の開発費

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人件費以外で開発にかかるお金は何があるのでしょうか?

  • 開発機材費
  • 設備投資費
  • 外注費
  • サーバー維持費

などが考えられます。
「ゲームの開発機材って高いんじゃない?」と思われる方も多いと思いますが、実際はこれら全ての費用を足しても、人件費に及ぶことはほぼありません。

こちらの記事で、サイバーステップさんにおけるゲーム開発費の内訳を見ることができます。こちらをご覧いただくと分かる通り、ゲーム開発費のほとんどは人件費で構成されています。

サイバーパンクでも人件費が開発費の3分の2を占めていると仮定すると、

人件費以外の開発費 = 134億円 ÷ 2 = 67億円

となります。つまり、

開発費 = 人件費 + その他費用 = 134億円 + 67億円 = 201億円

程度ではないでしょうか。

広告費

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では、残りの113億円は何に使ってるんだと思われるかもしれませんが、これはおそらく広告費に充てられていると思います。

どんなに面白いゲームを作っても、お客さんに知ってもらえなければ、ゲームを遊んでもらうことはできません。それどころか、開発に201億円もかかっているので、201億円以上の売上を上げなければ、次回作が作れなくなってしまいます。
そのため、広告や宣伝にこれだけ多くの費用がかかるのだと思います。


サイバーパンクのソフト単価は、国によってばらつきがありますが、だいたい50ユーロや60ドルあたりとなっています。つまり、1本ソフトが売れると6000円の売上となります。
そこから、売上の3割をプラットフォーマーPlayStationやSteamなど)が手数料として収得します。つまり、

サイバーパンクが1本売れるごとにCD PROJEKT REDに入るお金 = 6000 × 0.7 = 4200円

となります。
そこから、ゲームパッケージの配送費なども引かれていくため、サイバーパンクが1本売れるごとにCD PROJEKT REDに入る金額は、4000円程度だと推測されます。


サイバーパンクの制作には314億円かかっており、ソフトを1本売っても4000円しかCD PROJEKT REDには入ってきません。この膨大な制作費を回収するために必要な販売本数を計算してみると、

利益を出すのに必要な最低販売本数 = 314億円 ÷ 4000 = 785万本

ということが推測できます。


CD PROJEKT REDは、「サイバーパンクが800万本予約され、制作費を回収した」と発表していましたので、この計算はさほど遠くないのではないかと思います。

つまり、広告費に113億円かける事によって制作費を回収できているため、広告費に113億円は妥当な金額なのではないでしょうか。

まとめ

ゲームを作るのにどれくらいのお金がかかるのか、今回の記事で多少実感が湧いてもらえれば嬉しいです。

コンシューマーゲームにおいては、制作費の大部分を人件費広告費が占めていることが多いです。ゲーム会社は、ソフトの売上と制作費を天秤にかけつつ、セールを行ったりCMを流したりしています。今回の記事をきっかけに、セールやCMを観察してみると、新たな気づきが得られるかもしれないですね!


次回はソーシャルゲーム編です!
ソーシャルゲームコンシューマーゲームでは、制作にかかる金額も制作費の内訳も全く異なります。では、またお楽しみに!

ゲームプランナーって何をする職種なの?

こんにちは、あまみやです。
今回は、「そもそもゲームプランナーってどういう職種で、何をするの?」という、よく聞かれる質問について自分なりの考えを伝えてみようと思います。

ゲームプランナーとは

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まず、みなさんはなぜゲーム作りに興味を持ちましたか?

  • ゲームが大好きだから!
  • 辛い時にゲームに救われたから!
  • 自分の人生をあるゲームに変えられたから!

ゲーム制作に興味を持つキッカケは、ゲーム制作に関わる人の数だけ存在すると思います。僕の場合は、人と関わる事が苦手だった自分を、あるゲームが変えてくれたからです。


そして、ゲーム制作に興味を持った時、まっさきに目に入るのがゲームプランナーという職種だと思います。

ゲーム制作の花形、ゼロからゲーム制作に携われる、色んなプランナーさんとアイデアを出し合う、自分のアイデアがゲームになる...
そんな創造性にあふれたクリエイティブな仕事だと思われがちですが、実際は異なっています。

全く異なっているというわけではありませんが、多くのゲームプランナーさんは、華やかな仕事以外がほとんどの仕事だと思います。

ゲームプランナーは2パターンある

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ここで、実際のゲームプランナーさんが行っている仕事をリストアップしてみましょう。

  • 企画のアイデア出しをする
  • 企画書を書く
  • 制作のスケジュールを割り当てる
  • プログラマーさんやイラストレーターさんに仕事を発注する
  • 他の制作者さんと密に連絡を取る
  • ゲームの難易度調整をする
  • ゲーム内にデータを入力する

などなど、仕事内容は多岐に渡ります。

上記の仕事内容ですが、黒丸と白丸の2つに分けてみました。
ゲームプランナーは、以下の2パターンに分けることができそうです。

  1. ゼロから企画を生み出す仕事
  2. 生み出された企画を制作進行する仕事

ゼロから企画を生み出す仕事はほんの一部

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実際の制作現場において、アイデアを出して企画書を書くのは、ゲームプランナーの仕事におけるほんの一部でしかありません。むしろ、それ以外の地味な作業が多いと思います。

多様な業種の制作者さんとコミュニケーションを取ったり、期日までにリリースできるように進行管理をしたり、ゲームを遊んで面白くなるようにデータを調整したり...
いわゆる縁の下の力持ち的な仕事が多くなります。

陰から支える脇役的な立場ながら、ゲーム制作には不可欠な職種、それがゲームプランナーだと僕は考えています。

まとめ

ゲームプランナーは、世間一般が思っているようなキラキラした仕事では、決してないと思います。

しかし、制作を支える職種だからこそ、ゲームプランナーでしか味わえない楽しさや喜びがあると思っています。

「ゲーム制作のなかで、いろんなクリエイターさんを支えたい!」
という想いがある方、
「制作者もユーザーも、どちらも楽しませられるゲーム制作をしたい!」
という想いがある方、

ぜひゲームプランナーとして活躍していってほしいと思います!

ゲーム業界での進路や就職について悩みがあれば、コメントやTwitterのDM、お問い合わせフォームから、なんでもご相談してみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。